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デグーは一人暮らしでも飼育できる?お迎えする前に知っておきたい「一緒に暮らすことの大変さ」

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デグーを飼育する大変さ

デグーは最近人気のペットです。「一人暮らしでも飼えそう」「狭い部屋でも気楽に飼えそう」「すぐに懐きそう」「吠えないからいい」「散歩に行かなくていいから楽」、人気の理由はさまざまです。

しかし、上のような理由だけでは飼育するのは早計です。デグーは小さくても命をもった生き物。一緒に暮らしてみて「意外と大変?」と思うことがけっこうあります。もちろんたくさんの良いこともありますが、「大変なことはもっとある」ということを伝えていければと思います。

 

デグーと暮らす大変さやデメリット

デグーと暮らす大変さ

デグーを飼うことは、良いことばかりではなく大変なことやデメリットもあります。病気や予想外のトラブルが起こった時に「飼育って大変・・・」と思っても遅いのです。
(参考:デグー飼育のデメリット

それでは具体的に何が大変なのか?デグーと暮らす上で大切なことは何か?という点を知っていただき、「こんなはずじゃなかった・・・」を減らしていければと思います。

一人暮らしで飼育をはじめる前にチェックしておきたいポイント

チェックポイント

  • 毎日お世話をしてコミュニケーションを取れますか?
  • デグーが懐かなくても一緒に暮らしていけますか?
  • デグーと暮らせば電気代が上がります。大丈夫ですか?
  • 飼育費用が毎月かかります。経済的な面で問題ありませんか?
  • いざというとき、飼育をお願いできる方はいますか?
  • デグーが怪我・病気になったとき、動物病院に連れていける時間を作れますか?

毎日デグーのお世話ができる?

当たり前ですが、「毎日きちんとお世話をすること」が必要になってきます。デグーはコミュニケーションを取る動物です。触れ合う時間を取らないと、寂しさから齧り癖がついてしまうこともあります。

デグーは自分一人では餌をとることができません。飼い主が餌を用意してあげないと、生きていくことができないということです。毎日の牧草・フードの交換・水替え・こまめな掃除など、細かいお世話が必要です。

排泄したら自分で片づけることもできません。決まったところに排泄をしないので、ケージ内の糞や尿をこまめに掃除する必要があります。不衛生な環境はデグーのストレスにもなるので注意してください。
(参考:デグーのストレス対策!ストレスフリーを目指すための環境作り

飼い主が仕事や学校が忙しかったり、体調不良になったりすることも考えられます。それでもデグーの世話は休めません。「毎日きちんとお世話ができるかどうか」「最後までちゃんとお世話ができるかどうか」を考えてみてください。

デグーはなつかない場合も!それでも一緒に暮らせる?

懐きやすいと言われるデグーですが、個体によってはそうでないこともあります。ベタ慣れに憧れて飼育をはじめる方も多いと思います。しかし、実際になつかないデグーをたくさん見てきました。
(参考:デグーはなつく?「単頭飼い」と「多頭飼い」で懐きやすいのはどっち?

「デグーは人に懐く!って聞いたから楽しみにしていたのに、うちに来た子は臆病で懐いてくれない」。こんなことは普通にあります。もともと臆病なところがある動物なので、すべての個体が懐くわけではありません。懐かないデグーでも、最後まで家族の一員として大切に面倒をみてあげられるか考えてみてください。

飼育費用は大丈夫でしょうか?

デグーと暮らしいくには毎日与える牧草やフードを購入することも必要です。「ケージ・フード入れ・給水器・敷材」など、デグーの飼育に必要なグッズも必要です。健康状態によっては動物病院にかかることもあり、「病気・ケガ」をしたら診察費がかかります。健康診断代や治療費も頭に入れておきましょう。

意外と出費が増えるのは光熱費です。アンデス山脈出身のデグーは、湿気も暑さも寒さも苦手です。デグーが快適に生活できるように、室温や湿度を調節するのでエアコンを使うことが多くなります。夏場は一日中冷房をかけていたり、冬はエアコン+ペット用ヒーターを使ったりします。

デグー飼育時の電気代

上の図は我が家の電気代になりますが、真冬の時期(H30/01~H30/02)は3万円前後になりました。我が家は高いほうかもしれませんが、今より電気代がかかることを知っておきましょう。(参考:デグーの電気代

ライフイベントが起きてもずっと飼える?

「引っ越しをする」「進学や就職をする」「結婚をする」「子供が生まれる」など、人生には様々なライフイベントがあります。どんなライフイベントがあっても、デグーと一緒にいられるか考えておきましょう。

「ペットが飼えないマンションに引っ越しをするから飼えなくなった」。こんなことは間違ってもないようにしましょう。

デグーと暮らして「良いこと」とは?

動物と暮らして良かったと思えることはたくさんあります。それはデグーも同じで、「癒されること」「良かったと思えること」はたくさんあります。それでは具体的にどんなことがあるのでしょうか。

比較的懐きやすので、とにかくかわいい!

小型げっ歯類のなかでも、デグーは懐きやすい動物です。もともと小さな群れを作って生活しているため、社会性やコミュニケーション能力が高いという特徴があります。飼い主のことも群れの一員としてみなしてくれるので、比較的慣れやすい動物です。

こんなこともしてくれます

  • フードやおやつをおねだりするようになります
  • 撫でてあげると喜ぶ顔が見られます
  • 手やひざの上に乗ってきたりするようになります
  • よく慣れると、後ろ足で立ってクルクル回るなどの芸を教えることも

もし懐かなかったとしても、一つ一つの仕草がかわいいので、見ているだけでも飽きません。鳴き声や表情が豊かなことに驚くかもしれません。喜怒哀楽がハッキリしているので、長く一緒に暮らしているとデグーの伝えたいことがわかってきます。
(参考:デグーの魅力とは?

昼行性だから人の生活リズムに合う

デグーは基本的に昼間活動して夜は寝る動物です。そのため、人と生活が合わせやすいというメリットがあります。夜中に騒いだり、暴れたりすることがほとんどないので、飼い主はぐっすり眠ることができます。

注意点

新しい環境に慣れるまでは夜行性な部分もあります。ただ、少しずつ慣れてくれることが多いので、最初のうちは飼い主の我慢が必要なこともあります。

デグーたちが群れる姿に癒やされます

デグーは群れで生活する動物なので、環境次第で多頭飼いも可能です。デグーが寄り添って眠る姿、鳴き声でコミュニケーションを取り合う姿にも癒やされます。
※ただし、デグー同士の相性にもよるので注意してください

「単頭飼い」「多頭飼い」、それぞれに良い部分があります。どちらを選ぶかは、飼育環境やどのようにデグーと接したいかで別れるところです。

デグーと一緒に暮らすということ

SNSでデグーの質問をいただく機会が増える中、「デグーと暮らしてみたいけど、大変ですか?」「学生で一人暮らしをしています。一緒にいられる時間は少ないですけど大丈夫ですか?」という質問を受けたことがあります。

背中を押してほしい方もいるかもしれませんが、私のスタンスとして、今回の記事にある理由から安易に飼うことをオススメしていません。

学生で一緒にいられる時間は少ないですけど大丈夫ですか?どのくらい一緒にいれば大丈夫なのでしょう?
結論からお伝えすると、あまり賛成はしません。これは○○様だからというよりも一人暮らしの学生という身分の方には、すべてそのようにお伝えしております。ただ、一人暮らしでも飼育されている方はたくさんいます。一人暮らしでもコミュニケーションをたくさん取れるのであれば問題ないと思います。

デグーはかなりデリケートな動物なので、小まめな対応が必要です。一番注意すべき点は「気温管理」です。時期によっては一日の温度差もあり、ヒーターとクーラーを使い分けたりすることもあります。

「外出時、急激な冷え込みに対応できなくてデグーが弱ってしまった。」
「熱中症で亡くなってしまった。」
そういった話しを聞くことが本当にたくさんあります。

家族と一緒に暮らしていて、協力を得られる環境であるなら問題は軽減されますが、「一日に一緒にすごせる時間」がどのくらいなのかは、ペットをお迎えするときに考えるべきポイントになるのではないでしょうか。

良いことも大変なことも含めて大切な家族と思えるか

デグーがそばにいる生活は、楽しく心癒される日々です。一方でどんなに飼い主が疲れていても毎日のお世話が必要ですし、経済的な負担もあります。病気になれば病院に連れて行き、看病もしてあげないといけません。

今回紹介した内容が難しいと感じなければ「デグーは一人暮らしでも簡単に飼育できる!」といっていいかもしれません。ただ、そんなふうに感じたかたは少ないのではないでしょうか。

デグーを飼うということは、大切な家族が一人増えることと同じといえます。デグーに限らず、動物を飼うということはそれだけ「責任を伴う」ということを心にとどめておきたいものです。