デグーと暮らしたい!と検討している方のために、お世話のコツやデグーと暮らすことについて紹介していきます。体は小さいけれど、大事な家族の一員であるデグー。健康に長生きしてもらうためにも、毎日お世話をしてあげましょう。
フードやお水を毎日与えることはもちろん、ケージの掃除や温度・湿度の管理など、お部屋の環境を整えることも必要です。そして、抱っこをしたりお部屋散歩をさせたりと、一緒に遊ぶ時間も大切です。どんなことに注意してデグーのお世話をすればいいのかをご紹介します。
欠かせない!デグーの毎日のお世話
デグーのお世話は毎日してあげる必要がありますが、中にはデグーの飼育を途中で放棄してしまう方を少なからず見てきました。もちろん、やむをえずそうなった方もいると思います。
ただ、そういう状況になってしまったのは、何かしら負担になってしまったからではないでしょうか。そう考えるとデグーのお世話は「楽・簡単」とは言えないのでは?と思っています。
デグーを手放してしまった状況をたくさん見てきたので、本ブログでは安易にデグーを飼うことをオススメしていません。それでは「デグーの飼育にはどんなことが必要なのか?」基本的なことを紹介していきます。
フード・水を与える
フードを与えること、新鮮なお水を与えることは、必ず毎日おこなう必要があります。多頭飼いでは1日2回以上行うこともあります。我が家には2匹のデグーがいますが、フードの回数としては2.5回~3回程度、お水の交換は朝晩としています。牧草は欠かさずに、新鮮なものを毎日たっぷり与えています。
フードを与えるときは、デグー自身の糞や尿で汚れてしまうので、食器を毎回きれいに洗い、水分をふき取ってから新しいフードを入れます。給水器もよくすすぎ、飲み口もきれいに洗ってから新しいお水に換えます。
夏場のお水交換
夏場は水が傷みやすいので、とくに気をつける必要があります。我が家では1日に最低2回お水を交換しています。
給水器の飲み口を、デグーが齧ることがあります。齧った形跡があったら、給水器が動作するか確認し、必要であれば新しい給水器を用意してください。場合によってはデグーの歯がおかしくなっていないか、動物病院で診てもらう必要があります。
ケージのなかのお掃除
止まり木やコーナーステージなど、毎日使うものが汚れていないかチェックします。汚れていたら洗ったり、ペット用除菌剤で拭いたりして清潔にしてあげましょう。
給水器のお水がこぼれて、床敷が湿っていることがあります。カビの原因となるので濡れた部分は取り除いて、床敷を補充します。このとき糞も取り除いておきます。
デグーの尿にはマーキングの意味があります。一気に取り除くとデグーが戸惑ってしまうので、床敷は少しずつきれいにしましょう。ただ、汚れ具合によっては全部取り換えることもあります。
ケージ周りも要チェック
デグーが床敷を掘ると、ケージの周辺に床敷が散乱することがあります。そのときに糞も一緒にでてしまうので、周囲もまめに掃除しましょう。
毎日する家庭もあれば、週に数回程度の家庭もあります。汚れ具合によってはそれ以上になることもあります。我が家はデグーと暮らすようになってから、家自体の掃除頻度が増えました。
巣箱やコーナーステージを干す
デグーがよく使う巣箱やコーナーステージは、水洗いして天日干しをします。ダニ予防やカビ予防になります。とくに汚れやすいコーナーステージは尿で汚れるため、毎日水洗いが必要になるかもしれません。
「砂浴び容器の掃除」と「砂の取り換え」
砂浴びの砂は汚れやすいので、定期的に取り換えてあげましょう。同時に、砂浴び容器もきれいに洗っておきます。砂の交換は週に1~2回程度、砂自体の汚れは毎日頻繁に取り除く必要があります。
デグーは砂遊びしているときに尿や糞をするので、毎日取り除く必要があります。我が家は網杓子を使って取り除いています。砂の種類にもよりますが、うちはバスサンドを使っているので、砂で固まった尿や糞の部分だけうまく取り除くことができます。
回し車や止まり木をチェック
回し車や止まり木の汚れや壊れたところがないかチェックします。汚れていたら清潔な布で、きれいに拭いておきましょう。ペット用の除菌剤などを利用すると、手軽に掃除ができます。
ペット用の除菌剤は、デグー飼育の先輩にオススメしてもらい、うさぎ用の木製ステージの除菌・消臭スプレー(ラパンピード)を使っています。弱酸性なのも安心で、今でも重宝しています。
安全な除菌・消臭スプレー・ラパンピード
機能:消臭・除菌・防虫
対象動物:うさぎ、フェレット、デグー、チンチラ、モルモット、プレーリードッグ
掃除の時はデグーを隔離しておく
ケージを掃除するときは、ケージのドアを開けておくことになります。安心して掃除ができるように、デグーの隔離できるところを用意しておきましょう。移動用のケージに入ってもらうのも選択肢の1つです。移動用ケージに慣れておくと、動物病院に連れて行くときにも安心です。
デグー部屋の温度と湿度に注意
ケージを置いている部屋の環境にも気を配ってあげましょう。デグーは南米アンデスの高地原産です。乾燥した標高1200メートルの山の斜面で、温度は15~25℃程度。高温多湿な日本の夏は、デグーにとって決して快適ではありません。
温度がそれほど高くなくても、湿気が強いと弱ってしまいます。除湿するなど湿度を調整してあげましょう。高温にも大変弱い動物です。夏は冷房を入れて28度以上にならないように注意してください。ケージに直接日差しが届かないようにすることも大切です。
デグーは冬の寒さにも弱いです。真冬には暖房、ヒーター、ペットヒーターと稼働が必要な地域もあります。年間を通して一番電気代が高くなる時期でもあるので、デグーと暮らす方は、電気代の覚悟はしておいてください。
夏の気温調整
夏のデグー部屋は23~27度をキープし、28℃以上にならないようにしてください。地域差はありますが、5月や10月でも暑い日がありますので、5~10月を通して23~27℃をキープするようにしています。
冬の気温調整
冬のデグー部屋は23~27℃をキープし、22℃以下にならないようにしてください。地域差はありますが、近年では10月~11月くらいから一気に冷え込んできます。
デグーの適温は20~25℃と言われていますが、うちのデグーたちは20℃から寒がりはじめます。夏場でも冷やしすぎると寒がります。気温調整はデグーの様子を見ながら変えてあげてください。以下のようになっていたら要注意です。
デグーが寒がっている合図:
参考:デグーの防寒と低体温症対策!緊急時でも寒さをしのぐ方法!
ペット用ヒーターにベッタリくっ付いて離れない。一か所に固まって動かない。 普段と様子が違う。毛がザワザワ(ゴワゴワ?)している。
夏や冬になると、気温調整が原因で亡くなってしまうデグーの話しを毎年必ず聞きます。デグーにとって、それくらい気温管理が重要だということです。デグーと暮らす方は、快適な温度を確保してあげてください。以下の参考ページに夏と冬の気温対策について詳細を載せています。
(参考:デグーの気温対策(暑さ・寒さ))
留守番の時の注意点
お水はたっぷり入っているか、牧草はたくさんあるかを確認します。夏場と冬場はエアコンを入れたまま出掛けましょう。万が一停電になっても大丈夫なように、小動物用のクーラーマットなど、電気を必要としない対策をしておくと安心です。
デグーはとっても器用です。留守中にケージの扉をデグーが開けてしまうかもしれません。念のため、扉にナスカンを付けておくと安心です。出掛ける前にケージ全体を確認し、いつもと違うところはないかチェックしてから出掛けてあげてください。
出掛ける前の確認ポイント
- 給水機
- フード
- ケージの扉
- 気温調整
デグーの抱っこの仕方は?
飼い主に懐くと膝に乗ってきたり、手のひらの上で寝たりするデグーです。早くそういう関係になりたい気持ちはわかりますが、まずは飼い主に慣れてもらうことからはじめましょう。とくにお迎えして最初の頃は、環境自体に慣れてもらう必要があります。
抱っこするときのポイント
ムリに抱っこしない!
突然後ろからつかんだり抱っこすることはやめましょう。しつこく追いかける行為もデグーを怖がらせてしまいます。
尻尾をつかまないで!
デグーの尻尾をつかむと、皮だけがずるりと取れて尻尾の骨がむき出しになることがあります。途中で切れることもあるので、尻尾だけをつかむことは絶対にやめましょう。
手のひらに慣れさせてから抱っこ
手からオヤツを食べさせるなど、飼い主さんの手のひらに少しずつ慣れさせます。怖がらなくなったら、抱っこができるようになります。撫でたり名前を呼んだりしながら抱っこしてあげましょう。
デグーのお部屋散歩で注意したいこと
デグーが環境に慣れてきたらケージの外に出して遊ばせることもできます。ただし、念入りな対策が必要です。人間にはなんでもなくても、デグーにとっては危険なことだらけです。お部屋を今一度チェックしておきましょう。
散歩させるときのチェックポイント
部屋のすき間にご用心
デグーは狭いところが大好きなので、家具と家具の間に入ってしまいます。すき間はあらかじめ塞いでおくようにしましょう。
デグーのジャンプ力にご用心
デグーは驚くほどジャンプ力があります。テーブルや椅子など家具などにぶつからないように気を付けてあげましょう。また、予想外なところに上ってしまうこともあるので注意してください。
糞や尿をします
デグーはトイレを決まったところでしません。部屋のあちこちに尿や糞をします。草食動物なので匂いはあまりしませんが、衛生的にはよくないので、デグーが遊び終わったら掃除しておきましょう。
踏まないように気をつけて
散歩させるときに一番気をつけたいのは踏まないことです。デグーは動きが早いので、慌てて追いかけて飼い主さんが踏んでしまうことがあります。
カーペットの下などに潜り込むこともあるので、飼い主さんは座って遊びましょう。デグーをケージに戻すときは、おやつを使って呼び寄せるようにします。散歩時における注意点は以下ページに載せています。
(参考:デグーが散歩(部屋んぽ)するときの注意点をまとめました
こんな時は動物病院へ
お世話をしていて、様子がいつもと違うというときは動物病院に連れて行きましょう。デグーは具合が悪いところを隠す習性がありますが、毎日のお世話や触れ合いによって、飼い主さんが早めに異変に気づくことができます。次のような症状が見られたり、いつもと様子が違ったりしたら動物病院に連れて行きましょう。
チェックポイント
- ぐったりしている
- 苦しそうな呼吸をしている
- 食欲がない
- 尻尾が切れた、皮がむけた
- 遊んでいて床に落ちてしまった
- 毛がやけに抜けている
かかりつけの動物病院を
デグーはエキゾチックアニマルに含まれます。そのため、動物病院によっては診てもらえないこともあります。事前にデグーを診てくれる、かかりつけの動物病院を探しておくことをオススメします。具合が悪くなってから慌てることのないようにしましょう。
健康診断で動物病院に慣れておく
かかりつけの病院が決まったら健康診断をしてもらいます。動物病院や獣医さんにも慣れますし、飼育のアドバイスなどももらえます。急に具合が悪くなったらどうしたらいいか、事前に相談しておくと安心です。
デグーと仲良く暮らすこと
デグーのお世話は大変ですが、「お世話をする」ということは、体調管理やコミュニケーションという意味でも重要なことです。「可愛いから一緒に暮らしたい」と思うだけでは、一緒に暮らし続けていくのが難しい部分もあります。
ただ、実際に起こる大変な部分など、デグーとの暮らしを理解していただければ、飼い主とペットがよい関係を築いていけるのではと思います。